H17.3〜5月診療記
セラミック試適&いよいよ仮付け

先月、ワックス試適(前ページ参照)をおこない、今月はセラミック試適をおこないます。この工程の多さに閉口する方もいるかもしれませんが、ここで時間をかけておけば満足のいく仕上がりへ大きく近づくのです。もちろん、時間的に急いで欲しい方も中にはいらっしゃいますので、そういった場合は少しスケジュールを詰めて対処していきます。

セラモメタルクラウン※を製作するにあたり、以下の工程がありますが、今回は5、6をご説明します。

1.歯の土台を整える
2.仮歯を製作・調整(この期間でデータを集める)
3.型取りをおこなう
4.ワックス試適(服の仮縫いのようなもの)
5.セラミック試適(噛みあわせを含めた最終チェック)
6.仮着け(しばらく仮着けで日常生活を送っていただく)
7.問題なければ完成・本付け


セラモメタルクラウン=金属の土台の表面にセラミックを焼き付ける歯の修復物の一つ。色や形をある程度自由に設計する事ができ、審美性や耐久性に優れるのが特徴。ただし、保険適用外の治療となるので費用はある程度かかります。

上の写真はセラミック試適時のものです。
ここで、噛みあわせに不具合がないか否かの、最終チェックをおこないます。
ここにツヤを出す「ツヤ焼き」をおこなえばひとまずは完成です。

上記の工程が終われば、いよいよ審美対応の新しい歯が完成します。しかし、ここからは、患者さん自身がこだわりを出す番です。当医院では、一度完成した歯は、すぐに本着けをせずに、いったん仮着けにします。ここから数週間、場合によれば数ヶ月、本当にこれでよいのかしばらく実際に使ってもらいます。そして、色や形に気に入らない所があれば、修正はもちろんのこと、作り直しも辞しません。要は、患者さんが納得するまで、とことん付き合うのであり、患者さん自身にもこだわって頂きたい面であるのです。下の写真は、ひとまず完成・仮着けの状態です。

仮着けのまま過ごしていただき、定期的に調子をうかがっていました。
5月の大型連休後のある日、Sさんからある相談を受けました。

もう少し、白くしようか・・・、どうしようかと悩んでおられたのです。

ある日、Sさんが車のルームミラーからご自分の歯を見たとき、わずかながら黄色がかった歯の色に見えたそうです。
恐らく他人から見ればわからないだろうし、車の室内灯の影響でそう見えただけかもしれない。
でも自分に嘘はつけず、出来ればもっと白くしたい気持ちが強いそうです。
しかし・・・、これ以上白くすれば今はよくても10年後、20年後に年齢と不相応な色に見えるかもしれない。
どうしようか・・・・と本当に悩んでおられます。

私たちとすれば、Sさんが望むのであれば希望にそった歯の色にしてあげたいと思います。
しかし、あまり白くしすぎれば歯の透明感が失われ、のっぺりとした感じになる可能性も否定できないので細心の注意を払う必要があります。

審美性を追及するため、何度でも、とことん修正に付き合うつもりなので、Sさんにもその事は伝えてあります。

話し合いの結果、もう一ヶ月ほど現状のまま様子を見ていただいて、その後、色をどのようにしていくかをその間考えていただく事となりました。

歯科治療は安全性と機能性、そして審美性をどこまでこだわるかで治療後の満足感が大きく左右されます。
ここまでくれば、本当にあと少しです。Sさん、あと少し頑張ってください。

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