矯正(きょうせい)治療

矯正の歴史は古く、すでに二千年前から行われていたといいます。今も昔も歯並びが良い方が美しいという感性は同じだったようで、アラビアのある文献には「歯が不正な位置にある者、とくに婦人に不快感を与える歯を有する者に対しては、然るべき処置が必要である」といった記述もあるほどです。十八世紀のヨーロッパで行われていた矯正治療はゴムやピアノ線を用いていました。今と比べると治療にはかなりの痛みが伴ったといいます。医療の発達と共に矯正治療の技術も進歩してきました。矯正治療を希望される方が一番気にされるのが「目立つんじゃ?」「何年もかかるのでは?」といった事です。ある意味では事実ですが誤解も大いにあるようです。
  • 目立つんじゃ?
大半の方は矯正と聞くと、あのギラギラとした金属だらけの口を思い出すと思います。そういった人たちの希望に答えた矯正装置が「透明ブラケット」と呼ばれるブラケットを使用した矯正装置です。
  • 透明の装置に比べ口元の印象が大きく異なるのが特徴です。
  • またリガチャーと呼ばれるブラケットの周りに付けるゴムの輪も様々な色があって装置の調整の度に好きな色に取り替えられます。
ただゴムを用いるため劣化も早く、こまめな調整も必要とされます。新しい構造を持った金属ブラケットのデーモンシステム2などは、ワイヤーの滑りも良くリガチャーも使用しないので、透明ブラケットに比べて通院回数が少なく済むというメリットがあります。どちらにするかはドクターとよく相談されるのがベストです。
  • 何年もかかるのでは?
場合によってはかかります。
たとえば10歳から矯正を始め、骨格と永久歯列がある程度出来上がる12〜15歳ぐらいまで矯正をし、更に数年間の保定期間(歯の後戻り防止のため)をプラスしますと3年〜5年前後かかります。
ただし、矯正治療には小児矯正と成人矯正の二種類があり、年数がかかるケースは主に小児矯正であり、骨格が完成している大人に行う成人矯正は、平均で約半年〜1年プラス保定期間で終了することが多いです。小児矯正では出っ歯や受け口といった症状にも骨格から変えていきますので年数はかかりますが理想的な歯列を得る事が出来ます。成人矯正では骨格が完成している分短期間での治療が可能です。以外と知らない人が多いのですが矯正治療に年齢制限はないのです。
いずれにせよ、特に小児矯正では本人のやる気と協力も必要ですので開始時期についてはドクターとよく話し合う必要があります。歯列を矯正することにより得る事の出来るメリットは多岐に及びます。見た目を美しくするだけでは無く、咬み合わせを正しい位置に修正することによって、咬み合わせのバランスを安定させ、脳や身体に良い影響をあたえます。また口の中の清掃条件も良くなりますので虫歯の予防にも効果があります。(注・ただし矯正装置を付けている間は清掃条件が悪いので、より丁寧なブラッシングが必要です。当医院では歯科衛生士がブラッシング指導を行っています)。
  • 海外では矯正している事がステータス??
アメリカの歴史上最も人気のある大統領。かの、ジョン・F・ケネディ大統領は「ケネディ・スマイル」で国民のハートをわしずかみにしました。
若々しい容姿、さわやかな笑顔、そしてキレイな歯並び・・・。
そう、ジョン・F・ケネディは子供のころ矯正をしていたのです。一族が皆政治家であるケネディ家では政治家は笑顔が武器であるという事で子供達は皆、矯正治療を受けさしていたそうです。
また映画「チャーリーズ・エンジェル」のキャメロン・ディアス扮するナタリーは映画の冒頭でリテナー(保定装置)をしまうシーンがあったり、トム・クルーズが突然矯正を始めた事も話題になりました。まさに「芸能人と政治家は歯が命」ですね。

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