| 歯科治療では出血の伴う処置が多いことは皆さんもご承知のところです。 B型肝炎・C型肝炎・エイズなどのウィルスは、それらに犯されている人の血液が 患者様の皮膚や粘膜に出来た小さな傷に触れると感染するおそれがあります。 それを考えると歯科医院でそれらの感染が起こっても何の不思議もないわけですが、 どの程度の予防対策が必要なのか見当のつきにくいところです。 まず上記のウィルスの中で、最も強い感染力の持ち主はB型肝炎ですので、 このウィルスに対して適正な予防処置をしておけば他のものに対しても安全な結果となります。 それでは、ここにB型肝炎の血液や唾液で汚染された歯科の治療器具があるとします。 これを安全な状態で貴方の治療に使用するためには、使い捨てにしてもらうのが一番の方法ですが、 高価な器具ではそうもいきません、そこで滅菌作業を行なうわけですが、ただアルコールで拭くとか、 100℃の熱湯に漬けるだけでは滅菌されません。 オートクレーブという121℃・2s/Cu以 上の釜で処置するか、エチレンオキサイトガスの中で 長時間放置するか(ガス滅菌)が適当です。それを使用する全ての器具に施すことになります。 また、歯科治療では、歯を削ったりする時にその方の唾液や血液が飛び散りますので、 診療台周辺の消毒なども毎回必要です。 これらの条件を満たすべく作業を進めるにはシステム化と再三の訓練が必要となり、 次から次へと患者さんを安全な診療台に座らせることは至難の業と感じてしまいます。 でもこの安全が確保されなければ、高度の治療技術も意味をなしません。 もちろん一人一人の患者さんにそれだけの手間暇をかければ、一日に治療できる患者さんも 減らさなければなりませんし、感染予防にかかる経費も膨大なものになってしまいます。 しかし医院側の経営努力と患者さんの知識の増大と協力によって、必ず解決される問題だと思いますし、 また安全と健康の確保が真の歯科医療の姿だということは間違いないことです。 |